決算発表一巡で 0516

前期決算発表もようやくひと段落してきましたが今回の決算発表ではいつも以上に決算プレーが多かったように思います。先週は一部大型株を中心に上昇銘柄が多かったように感じましたが今週は新興市場の決算発表で大きく売られる銘柄の方が目立っていたのではないでしょうか。これまで値を保っていた銘柄でもここにきて一気に売りを浴びて一年ぶりの安値にまで転落した銘柄も少なくはないようです。それに上昇する銘柄は一日で終わるのに対して下落する銘柄は2日目や下手をすると3日目まで続くことがあり平均的に見ても決算発表を期待する騰落ではマイナスになるのではないでしょうか。
決算プレーが終わってこれからはどうなるのでしょうか。アメリカ長期金利が上昇したことで新興市場はマイナス圏に沈みなかなか安値圏を脱っすることができていません。日経平均は3月末から上昇しかれこれもう一ヶ月半が経過しています。チャート的には押し目らしい押し目がなくするすると上昇してきましたが最近は上値が重たくなってきています。日柄的にはピークとの話も増えてきていますが、EPS1660円をもとにした株価水準にはまだ割安感が残っていることも事実です。(PER13.7)ここ数年PERは平均で約15倍のところでしたので本来であれば約2000円の上値余地が残っているはずです。2、3月の急落で外国人は現物(3)先物(6)の合計で約9兆円が売られ、4月以降2兆円程度が買い越しになったようですが現物の買い越しはわずか2000億円でほとんどが先物のようです。つまり外国人は現物を売ったきりで再び買いには来ていないということです。年金マネーや長期運用のファンド等々日本株を現物で買っていないということは時間をかけて上がっていくとは見ていないということになります。その結果がこの低PERに現れているのではないでしょうか。そして高値から4000円下落して直近まで2700円戻ったということは約7割の戻しですし年初来水準でいうとイーブンなところです。この時期はセルインメイの他にもファンドの決算対策売りが観測されやすい時期でもあります。先物の売りがまだかなり残ってはいる上、割安ではありますが外国人が現物株をほとんど買っていないことを考えるとこの先の手綱捌きは難しくなりそうですね。
個別株は決算が終わったのでしばらく様子を見ながら物色動向を探っていこうと思います。当面は決算で買われた銘柄のうち時価総額の大きな一部大型株の調整を待って押し目買いが無難な戦略になりそうです。今年は一発大きな当たりや時間をかけて50-100%の上昇を数銘柄で狙う戦略は有効になりそうにありませんね。一銘柄への投資は少なくした上でせいぜい10-30%の利ざやが取れれば利確して、思惑が外れたら早め早めに損切りしていくべきだと思われます。それでも損切りの銘柄が多くなりそうですが。。